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これからのモノづくりを考える~マイクロプラスチック問題~

 
本年も大変お世話になり誠にありがとうございました。
年内最後のブログは、これからの私たちのモノづくりを考えることをテーマにさせて頂きました。
 
最近になり、マスコミ各社がテレビや新聞で地球環境に関する記事がとても多くなってきました。
今年も世界各地で異常気象によるいろいろな災害があり、日本でも
今年は地震や台風・集中豪雨による土砂崩れなど災害が多い年となりました。
地球温暖化が一つの原因と言われていますが、今後は地球環境について
見直さなければならないとしみじみ感じました。
また、今年の漢字は「災」なったのもうなずけます。
 
近年は以前からアメリカが指摘していた海洋に漂流するプラスチックゴミが問題提起されています。
皆さんは上記の写真を見てどう思われるでしょうか?
 
目にされた方もおみえになると思いますが、海外では川が
ゴミ捨て場になっているところがあるのです。
このゴミは、だれも掃除することなくゆっくりと海へと流れていくのです。
日本の川もゴミが無いわけではありませんが、すごい量ですよね。
ほとんどが、ペットボトルやレジ袋などのプラスチック製品やPP製品です。
このゴミはやがてどうなるのでしょうか。
 
これは、日本沿岸にも漂流して大きな物がたどり着きますが
中には長い月日を経て海上で波や紫外線により劣化して小さくなる5㎜以下の
小さな粒のマイクロプラスチックもあります。
この小さな粒を、魚がえさと間違え食べてしまいます。
その魚を水鳥や私たち人間が知らずに食べるのですから最近は大きな問題になっています。
先日、ニュースで日本近海の魚の内臓からもマイクロプラスチックが見つかったと報じていました。
 
また、香港の海鮮料理に使われている魚の60%からマイクロプラスチックが見つかったという記事も出ています。
これではちょっと魚が食べづらいですね。
すでに、ヨーロッパ各国ではプラスチックストローの廃止やレジ袋を
紙などに置き換える動きが活発になっています。
 

 
私ども繊維業界においても、地球環境についてはメーカーをはじめ
リサイクルやリユースの話題は以前よりありましたが
ここにきて合成繊維の是非を問われ始めたのも事実です。
特にアウトドアメーカーは自然の中で使われる商品なので、より切実な問題でもあります。
 
つい5年ほど前までは、エベレスト山に挑む登山家がベースキャンプや
登山中に捨てる飲食物のパッケージゴミが環境破壊をしているとして問題になりました。
また、日本でも富士山への登山者が捨てていくゴミや、排泄物についても問題になっていました。
 

 
私達にとって合成繊維は今や暮らしの中では欠かせない素材となっています。
家庭の周りを見ても、インテリア用品や寝装用品、衣料など
天然繊維100%のものが非常に少なくなってきました。
自宅の屋内を掃除するとよく解るのですが、掃除機のフィルターには細かな合成繊維の屑が多いはずです。
洗濯機のごみネットの中や、エアコンなどのフィルターも合成繊維の屑がいっぱいです。
外出時にも衣料から少しづつホコリとなって落ちているでしょう。
 
最近はアウトドアをはじめ衣料に使われる素材についても見直されつつあります。
肌着、フリースや毛布など特に起毛してある合成繊維素材が脱落し易いと問題になっています。
 
ここにきて、天然繊維(綿花・羊毛・麻・絹)を見直す動きがあるのも事実です。
中でもやはり綿花のサスティナブル(環境や社会にやさしく持続可能)
トレーサビリティ(栽培から流通に至る経緯が解る事)に注目が集まっています。
また、オーガニック綿やBCI綿もメーカーからの要望が増えてきています。
当社も様々な要望に応えるべく、綿花については自信を持って手配してメーカーに供給しています。
小職も親として、子供や孫の世代にも美しい地球を守っていく為にも
製造メーカーの立場でも地球環境について提案していきたいと思います。
そして、お客様にとってより良い商品づくりにこれからも邁進して参りたいと思います。
 
最後に、来年も更なる発展と飛躍に向けて誠心誠意、精進致しますので
今後とも長谷虎紡績株式会社をどうぞよろしくお願い申し上げます。
 
当社の年末年始の休業期間は下記の通りです。
 
[年末年始休業]
営業・工場 12月29日(土)~1月6日(日)
新年は営業、工場ともに1月7日(月)9:00より営業開始となります。
 
来年も相変わらぬご愛顧を頂けますようお願い申し上げます。
 
(紡績部門 業務課 小笠原正人)

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