テキスタイルの動向
弊社の紡績事業部のテキスタイル・アパレル部門において3月2日(金)繊研新聞の一面に
新しい取り組みとその開発秘話が掲載されました。
繊研新聞は、業界紙ではありますが、
繊維業界ではとても多くの方に購読されております。
クライアント様のゴールドウィン
『ザ・ノース・フェイス』2018-19秋冬コレクションにおいて
高い保湿性を備え、水濡れに強いダウンを使った
『サンダージャケット』が発表されました。
記事中のスキーヤーで冒険家の三浦雄一郎さんからも
『温泉に入ったような暖かさ』と評価を頂いている混率は
ダウン60%(そのうちフェザー6%)ポリエステル40%で従来より合繊の比率が
高いハイブリッドダウンです。
その素材開発は従来の商品よりも、より社会にとって良いこと
より人びとにとって良いことを追求し、
諦めることなく不可能に挑戦したからこそ実現しました。
もちろん、この開発が実現したのは当社だけの力ではなく
共にものづくりを行うパートナー様が居てこそ。
まさに、素材だけでなく、業種間・職種間を超えたハイブリットと言えます。
今後も常に新しいことに挑戦する姿勢を失わず
より良いものづくりを愚直に追求して参りますので
引き続きご愛好の程よろしくお願い申し上げます。
昨年に引き続き、今年も「NEOCON2017」の視察のため
アメリカのシカゴまで行って参りました。
NEOCONは
シカゴのマーチャンダイズマートにて毎年開催される
世界最大のコントラクト向けインテリア見本市。
今年の開催日は6月12日~14日の3日間でした。
さて、NEOCONの開催場所であるマーチャンダイズマート
マーチャンダイズマートは、1930年着工から2年の歳月を経て
卸売業の総合ビルとして完成しています。
しかし、時代はセ界大恐慌の真っ只中。
マーチャンダイズマートは完成後すぐに
ゴーストビル化してしまったという歴史が残されています。
その後、1946年にジョセフ・ケネディにより買収されたことをきっかけに
卸問屋やオフィスの他ショールーム・展示会場としても活用され
今ではなんと年間300万人もが訪れる商業ビルとして
発展し続けています。
実は、このマーチャンダイズマート
商業建築のビルとしては世界一の敷地があり
総面積は39ヘクタール
階数は25階まであり、その高さはなんと104mもあり
これより広い建築物は
1940年に建設されたアメリカ国防省のペンタゴン
以外にはないと言われています。
マーチャンダイズマートの向かいには
シカゴで成功を収めた数々の商人のブロンズ像が
建物を見守るかのように並ぶ姿を見ることができ
その存在感は確固たるもの。
まさに、建築の街シカゴ!!を象徴するかのような建物です。
そんな歴史のある建物で開催される「NEOCON」も今年で49回目を迎え
近年の来場者は5万人を超え、年々増える人の多さからも注目度の高まりを感じます。
さて、カーペットについてですが
主要メーカーの新商品が一同に見られるというだけあり
最新の技術を駆使した製品は毎年大変見ごたえがあります。
今年の傾向のひとつとして床材の多様化を感じました。
各社カーペットだけではなく
LVT(ラグジュアリービニールタイル=デザイン性の高い塩ビタイル)
等のハード床材の分野にも力を入れており
異素材を組み合わせることにより、フロアデザインの可能性を広げようとする印象を受けました。
カーペットの色に関して、
多くのカーペットメーカーでモノクロの色使いが多い印象がありましたが
『knoll』や『carnegie』などの家具メーカーでは
カーテンやソファにカラフルな色合いのものが多く
部屋全体のコーディネートとして捉えて見ると
モノクロとカラーのバランスが良く
全体として調和が取れているように感じました。
デザインの傾向としては
自然の中にあるものをイメージソースに
デザイン表現したものが多く見受けられました。
このように、自然との繋がりに価値を置いたデザインのことを
“バイオフィリックデザイン”と呼ぶのですが
現在のオフィス空間において非常に注目されている
空間デザインの1つになっています。
勤務時間中でも、いかにリラックスして過ごせるかが
生産性、創造性の向上に繋がると言われており
それが写真のような苔や植物など自然界から抽出した
デザインに現れているように感じました。
このように、時代の流れを読み解き
求められる商品を創り、ご提供することが
お客様に喜びと感動を与えられる一歩だと感じています。
これからも技術やデザインを学び続け
より良い商品をご提供できるよう取り組んで参ります。
今後とも長谷虎紡績株式会社を
どうぞよろしくお願いします。
今年も世界最大のコントラクト向けインテリア見本市「NEOCON2016」が
6月13日から15日までの3日間、アメリカのシカゴで開催されました。
世界のインテリア業界で最も注目される見本市がこのNEOCON。
会場は世界中から集まった建築家やデザイナー、製造業者、販売業者などであふれ
展示や新製品紹介の見本市に加えて、発表会や研修会も開催され、刺激的な3日間となります。
今年も昨年以上ににぎわい、700社以上のインテリア・家具メーカー、ファブリックメーカーなどが出展し
世界各地から53,000人もの来場がありました。
ネオコンとは 「NEO CONVERGENCE(新しい集会)」を縮めた造語で
1969年から続き今年で48回目を迎える見本市です。
会場はシカゴ川に沿って建つマーチャンダイズマートで行なわれ
例年ハセトラからも現地に赴き、インテリア業界のトレンド動向を視察しています。
シカゴといえば、ダウンタウンを環状に走る高架鉄道CTA(ザ・ループ)。
「ザ・ループ」が目に飛び込むと、途端に“シカゴらしい”景色になります。
シカゴの街は、その美しい都市景観から映画やドラマの舞台になることも多く
個人的には、昔よく見ていた海外ドラマ「ER緊急救命室」の通勤場面や
映画「アンタッチャブル」のユニオン駅や「ブルースブラザース」等が懐かしく
まるで映画の世界に入り込んでいるようでした。
さて、カーペットについてですが
欧米の大手メーカーはほとんどが出展しており
各々が個性を主張した商品構成とブースとなっていました。
全体を通しては、おそらく流行色なのだと思われますが
各社黒グレーとブルーを組み合わせた配色が非常に多かったように思います。
また、オフィスの新たな傾向が顕著に見て取れました。
まるで「オフィスのリビング化」!!
温かみのある色合いや曲線を強調したスツール等
リラックスできるオフィス空間の提案が多く見られました。
以前は男性が大半だったオフィスで、多くの女性が働くようになったため
女性をターゲットにした空間演出の提案が増えたのではないかと考えられます。
最後に、テキスタイルの起源でもある織物からの発想が特に印象的でした。
日本の「さをり織」からのインスピレーションを商品化したメーカーもあり
織物の温かさを表現する上で、カーペットはうってつけのアイテムではないかと思いました。
伝統と最新の技術を融合させ、今までにないアイデアの商品をご提供することが
これからの時代には必要になってくると感じました。
ハセトラでもカーペットメーカーとして長年培ってきた技術と
CJプリントという最新の技術を活用し
カーペットに新たな価値を表現していきたいと思います。
次回のNEOCONは2017年6月12日~14日
建築の街シカゴで学んだ最新のトレンドと刺激を元に
今後も“インテリアを通じて、より良い環境を作ること”という想いのもと
お客様にお喜び頂ける商品をご提供できるよう
誠心誠意取り組んでまいります。
今後とも長谷虎紡績株式会社を
どうぞよろしくお願いします。
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