昨年に引き続き、今年も「NEOCON2017」の視察のため
アメリカのシカゴまで行って参りました。
NEOCONは
シカゴのマーチャンダイズマートにて毎年開催される
世界最大のコントラクト向けインテリア見本市。
今年の開催日は6月12日~14日の3日間でした。
さて、NEOCONの開催場所であるマーチャンダイズマート
マーチャンダイズマートは、1930年着工から2年の歳月を経て
卸売業の総合ビルとして完成しています。
しかし、時代はセ界大恐慌の真っ只中。
マーチャンダイズマートは完成後すぐに
ゴーストビル化してしまったという歴史が残されています。
その後、1946年にジョセフ・ケネディにより買収されたことをきっかけに
卸問屋やオフィスの他ショールーム・展示会場としても活用され
今ではなんと年間300万人もが訪れる商業ビルとして
発展し続けています。
実は、このマーチャンダイズマート
商業建築のビルとしては世界一の敷地があり
総面積は39ヘクタール
階数は25階まであり、その高さはなんと104mもあり
これより広い建築物は
1940年に建設されたアメリカ国防省のペンタゴン
以外にはないと言われています。
マーチャンダイズマートの向かいには
シカゴで成功を収めた数々の商人のブロンズ像が
建物を見守るかのように並ぶ姿を見ることができ
その存在感は確固たるもの。
まさに、建築の街シカゴ!!を象徴するかのような建物です。
そんな歴史のある建物で開催される「NEOCON」も今年で49回目を迎え
近年の来場者は5万人を超え、年々増える人の多さからも注目度の高まりを感じます。
さて、カーペットについてですが
主要メーカーの新商品が一同に見られるというだけあり
最新の技術を駆使した製品は毎年大変見ごたえがあります。
今年の傾向のひとつとして床材の多様化を感じました。
各社カーペットだけではなく
LVT(ラグジュアリービニールタイル=デザイン性の高い塩ビタイル)
等のハード床材の分野にも力を入れており
異素材を組み合わせることにより、フロアデザインの可能性を広げようとする印象を受けました。
カーペットの色に関して、
多くのカーペットメーカーでモノクロの色使いが多い印象がありましたが
『knoll』や『carnegie』などの家具メーカーでは
カーテンやソファにカラフルな色合いのものが多く
部屋全体のコーディネートとして捉えて見ると
モノクロとカラーのバランスが良く
全体として調和が取れているように感じました。
デザインの傾向としては
自然の中にあるものをイメージソースに
デザイン表現したものが多く見受けられました。
このように、自然との繋がりに価値を置いたデザインのことを
“バイオフィリックデザイン”と呼ぶのですが
現在のオフィス空間において非常に注目されている
空間デザインの1つになっています。
勤務時間中でも、いかにリラックスして過ごせるかが
生産性、創造性の向上に繋がると言われており
それが写真のような苔や植物など自然界から抽出した
デザインに現れているように感じました。
このように、時代の流れを読み解き
求められる商品を創り、ご提供することが
お客様に喜びと感動を与えられる一歩だと感じています。
これからも技術やデザインを学び続け
より良い商品をご提供できるよう取り組んで参ります。
今後とも長谷虎紡績株式会社を
どうぞよろしくお願いします。