6月1日、本社講堂で創業記念式典が執り行われました。
弊社は明治20年(1887年)創業
今年で創業129年目を迎えることができました。
こうして無事にこの日を迎えることができたのも
多くの方々のお陰でございます。
改めて御礼申し上げます。
この日を迎え
創業者がこの会社を興した思いと
そこに込められた思いをご紹介したいと思います。
【創業者 長谷虎吉】
明治時代、岐阜県羽島市の主な産業は農業で
人々の生活はそれほど豊かとは言えませんでした。
当時、この地方では
養蚕業(※蚕を飼い育てて繭(まゆ)をとること)が盛んでしたが
都市部の仲買人に安く買い叩かれるなど
働けどなかなか豊かにならない状況でした。
また、工業が無いため
地元農家の子弟が親元を離れ
就職しなければならないこともしばしばありました。
【創業当時の工場内の風景】
こうした状況を打開し
地元の農家で育てられる繭を適正な価格で買い取り
農家の生活を少しでも豊にすること
地元を離れなければならなかった人たちを雇用するため
虎吉は一念発起し
明治20年(1887年)に長谷虎紡績株式会社の前身に当たる
長谷製糸会社を創業しました。
言わば、地域と地元民との共存共栄の見地によるものでした。
創業後、事業は順調に発展しますが
世界大恐慌の時代、
2代目を引き継いだ虎吉の長男の勘松は
非常に厳しい経営環境の中、会社を守ろうと力戦奮闘します。
当時の苦心苦労の心境を、次のような歌に詠んでいます。
“血染めても永く守らんわが業を 息のつく間にも悩みつづけて”
厳しい状況に置かれながらも
何とか会社を存続させ従業員を守らなければという
勘松の必死な思いが伝わってきます。
こうした創業者や先人先輩方の思いを
これからも我々は忘れてはならないと思います。
その後も、時代の変化の中、様々な苦難苦境を乗り越え
お陰様で、今日を迎えることができました。
この思いをしっかりと引き継ぎ
当社に関わるすべての人々の幸せのために努力精進し
人々にとって無くてはならない企業となり
150年、200年と永続する企業にしていきたいと思います。
先日、当社の大切なものづくりパートナー会社様との
交流を深めることを目的に
ソフトボール交流試合が開催されました。
当日はお天気にも恵まれ
和気あいあいとした雰囲気の中
とても楽しい時間となりました。
2試合を行い、
結果は…1勝1敗。
ほぼ互角の引き分けとなりました。
普段、なかなか顔を合わせることのない
生産に携わる現場の方々と
実際に顔を合わせ、交流を深めることは
より良いものづくりを行う上で
大きな意味を持ちます。
今回参加したハセトラメンバーも
営業、開発、品質保証、工場、その他間接部門
と様々な部署から集まり
社内交流という意味でも、とても有意義な時間となりました。
“ものづくり”にとって最も重要なことは人と人との“和”です。
自分や自分の工程だけを考えるのではなく
みんなが思いを共有して、目標に向かってお互い助け合い
思いやりながら仕事をすることが
より良いものづくりに繋がるのだと思います。
それは社内だけでなく、材料を供給してくださる
パートナー会社様との関係においても
同様だと思います。
こうした交流を大切にして
更により良いものづくりに繋げて行ければと思います。
試合終了後は、みんなでお弁当と
パートナー会社の社員様お手製の焼きそばを食べ、
楽しいひと時を過ごしました。
程よい疲れと、美味しい食事にお腹も心も満たされ
とても充実した一日になりました。
今回お世話になった皆様、本当にありがとうございました。
「平成28年熊本地震」により被災をされた皆さまに
心よりお見舞いを申し上げます。
被災地においては一日も早い復旧と
皆さまのご無事を、お祈り申し上げます。
淡墨桜(うすずみざくら)という品種をご存知でしょうか。
岐阜県本巣市の淡墨公園にある国指定の天然記念物
樹齢1500年以上のエドヒガンザクラの古木が有名ですが
実は、長谷虎紡績にも60年余の薄墨桜の樹があります。
淡墨桜は、ソメイヨシノとは異なり
蕾のときは薄いピンク
満開に至っては白色
散りぎわには特異の淡い墨色になり
淡墨桜の名は、この散りぎわの上品な花びらの色にちなむそうです。
撮影したのは、丁度桜風吹き舞う曇りの日。
まるで、水墨画の世界のように
ハラハラと濡れた石に舞い散る花びらは、実に雅やか
侘び寂びを感じる事が出来ました。
この日本独特の美しい感性を
より良いものづくりに繋げていければと思います。
2016年4月、新たな門出を迎える時期に
カーペットのリニューアルが完成しました。
地元羽島市内にある羽島幼稚園
370㎡の大きな講堂が生まれ変わりました。
幼稚園様と打ち合わせを重ね
“これまでの講堂のイメージを覆すような、わくわくする空間作り”
をコンセプトに、デザイン貼りのカーペットをご提案しました。
カーペットだけではなく、壁とカーテンも一新されるとのこと
空間全体のコーディネートも任せて頂くこととなりました。
今回のプロジェクトで一番大切にしたことは
お子様たちの成長に、良い影響を与える環境作りです。
幼稚園という環境では、どのようなカーペットが最も適するのかを考え
海外の幼稚園事情や色育を堀り下げていきました。
そして、色が教育に深く結びついていることを発見しました。
ところで
人間の五感が、普段どれくらいの割合で働いているかご存知ですか?
なんと、視覚が87%を占め
次いで聴覚、触覚、嗅覚、味覚の順に働いています。
視覚、特に色は、想像以上に人間の心に大きな影響を与え
心理や行動をも左右すると言われています。
そこで、色の持つ力を借り
幸福の象徴として親しまれている虹をイメージし
講堂の床全体で表現しました。
壁はペールピンク、カーテンには赤とピンクの2色を使用しています。
ピンクは幸福感を与える色
緊張をほぐし、落ち着いた行動へと導く作用があると言われています。
ピンク〜赤へ、壁とカーテンで色のグラデーションを作ることで
心地良い空間を演出しています。
↑こちらは施工前の講堂の写真です。
こうして4月の入園式を前に
講堂が新しい空間へと生まれ変わりました。
入園式では、多くのお子様がご家族に見守られる中
新生活をスタートされました。
楽しそうにはしゃぐお子様たちの姿を見て
改めてインテリアの持つ力を実感しました。
“インテリアを通じて、より良い環境を作ること”
それが、私たちにできることです。
未来を担うお子様たちが、元気に幼稚園に通い
成長される姿を思い描きながら
このプロジェクトを進めました。
今回のリニューアルは、園長先生はじめ各先生方の
お子様たちへの愛と教育に対する熱い思い
そして、新しいことに挑戦し続けるという姿勢があってこその賜物です。
そのお手伝いをさせて頂くことを通じて
私たちも同じ思いを共有して取り組むことの大切さを改めて実感しました。
非常に大きな学びとなりました。
今後も“インテリアを通じて、より良い環境を作ること”という想いのもと
こうした教育施設への取り組みにも力を入れ
カーペットの魅力をより多くの皆様に実感して頂けるよう
誠心誠意取り組んでまいります。
今後とも長谷虎紡績株式会社を
どうぞよろしくお願いします。
羽島幼稚園様ホームページ
↓↓↓
http://www.hashimayouchien.jp/
1987年10月 アーキデザイン展発表会にて
自社製品CJ(COMPUTERJETDYE)カーペットが展示されました。
伊東豊雄、北川原温、鈴木エドワードの建築家三氏によるデザインで
カーペットの「今」をテーマに披露して頂きました。
COMPUTER JET DYE CARPET「ARCHI DESIGN」とは
建築家、設計家、インテリアデザイナーのために企画・制作、生産している
コンピューターコントロールデザインによるカーペットです。
当時、カーペット分野ではこのような試みは初めてで
新鋭機と長い年月を経て踏襲しつづけてきた
人の技と知恵とのコラボレーションで
カーペットデザインの可能性を無限にした作品ばかりとなりました。
CJの技術により、自分の設計した建築のプランや
ドローイング、床材写真、空や草原や宇宙の写真などが
フィルム一枚でカーペットに再現される…
部屋や室内空間を自分だけのオリジナルで飾れる再現性の自由さに
『カーペットも洋服のレベルに近づいた』と大変良い評価を頂きました。
上の写真は月面のクレーターをイメージし作成されたものです。
まるで実際に凹凸しているかのようなリアルな表現は
CJの技術ならでは。
見る人にインパクトと感動を与える逸品です。
冒頭の写真のカーペットは現在も平方工場にて展示されております。
お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
COMPUTER JET DYE CARPET「ARCHI DESIGN」はコチラから